ソニーのカセット型WALKMAN。 コンセプトは、好きな音楽をどこでも持ち出せる、でした。 型式はWM-GX822です。1996年製です。1979年の初代ウォークマンから17年、2002年のWM-FX202を最後にカセット型ウォークマンは製造を中止しています（2010年には販売終了）が、このWM-GX822は歴代のカセット型ウォークマンの最高峰といってもよいでしょう。 じつは、1994年にWM-EX1という15周年モデルが発売されています。WM-EX1のセールスポイントは「15の便利な機能」でした。中でも、最大で36時間の連続再生、最大25倍速で巻き戻し、早送りを行うことができる機能が売りでした。 本出品はその15周年記念モデルを更に進化させています。その意味でも歴代カセット型ウォークマンの最高峰というのは、決して大袈裟ではありません。 写真13を見ていただくとお分かりのように、コンパクトなボディに多彩な機能を搭載しています。なかでも語学勉強用の区間オートリピート機能や、TV音声までキャッチする高機能チューターや、液晶表示機能など、たいへん重宝します。 長らく愛用していましたが、傷や不具合はほとんどありません。ただし、二枚目の写真をご覧いただくとお分かりのように、裏面の左下方に擦れがあります。 搭載された機能は、すべて問題なく使えます。カセット再生・録音はもちろん、液晶表示、ボリューム調整、高速サーチ、重低音再生、すべて現役です。ただし、付属の充電式ドミニカ電池は経年劣化のため使えません。また、そのドミニカ電池充電器は欠損しています。その代わり単3電池用の外付けバッテリーケースを本体に装着すれば問題ありません。ちなみに、ELバックライト付き液晶イヤホンは正常に作動します。 取扱説明書と専用のポーチも健在です。 本WM-GX822の最大の特徴は、やはり音質です。柔らかながら透き通った音は、やはりカセット型ウォークマンの粋を集めた名機と言って良いでしょう。